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越前市の豆腐店「森茂」が破産:負債6700万円、売上減少と原材料高が経営を圧迫

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福井県越前市で長年にわたり豆腐や油揚げ、総菜などを製造・販売してきた「森茂」が、福井地裁から破産手続き開始決定を受けたことが明らかになりました。

負債総額は、債権者48名に対して約6700万円の見込みです。

森茂は1974年(昭和49年)創業。豆腐をはじめ、越前地方独特の製法「ふかしあげ」で作る油揚げやがんもどき、手作り・無添加をうたった総菜や仕出し弁当などを扱い、地域に根ざした食品メーカーとして事業を続けてきました。

2010年には年間約2億1000万円の売上高を計上していましたが、その後は売上が減少。

大豆などの原材料価格高騰や競争激化、取引先からの値下げ要請などによって採算が悪化し、2025年の売上高は1億1900万円にとどまりました。

なぜ、50年以上にわたって地域の食を支えてきた森茂は破産に至ったのでしょうか。

当記事では、森茂の歴史や事業内容、売上高の推移、破産に至った背景について、報道されている情報をもとに詳しく見ていきます。

目次

越前市の豆腐製造販売「森茂」が破産

福井県越前市で豆腐や総菜を製造していた株式会社森茂が、福井地裁から破産手続き開始決定を受けました。

報道よると、負債は債権者48名に対して約6700万円の見込みです。

2026年9月8日に福井地裁から破産手続き開始決定を受けたとされています。

長年にわたって越前市で豆腐や油揚げ、総菜などを製造してきた地域密着型の食品メーカーだけに、今回の破産は同社の商品を知る人にとって残念なニュースと言えるでしょう。

森茂は単に豆腐を製造するだけでなく、総菜や仕出し弁当などにも事業を広げていました。

公式サイトに掲載されている会社案内によると、豆腐・油揚げ・総菜類を製造し、福井県内の生協やAコープ、小売店、市内学校給食、市内飲食店などを取引先としていました。

地域の家庭だけではなく、様々な販路を通じて地元の「食」を支えてきた企業だったことが分かります。

森茂とはどんな会社?

森茂の歴史は1974年(昭和49年)に始まります。

現在の越前市にあたる旧武生市で「ふじや豆腐店」として豆腐・油揚げの製造販売を開始。

その後、1976年に店舗と総菜加工場を新築し、1979年には豆腐・油揚げの製造工場を建設しました。

1982年には組織変更によって株式会社森茂が設立されています。

つまり、豆腐店としての創業から数えれば、約半世紀にわたって事業を続けてきたことになります。

森茂の特徴の1つが、越前地方独特の「ふかしあげ」と呼ばれる製法です。

報道によると、時間をかけてじっくりと油で揚げる方法で、油揚げやがんもどきなどを製造していました。

さらに、豆腐や油揚げだけではなく、手作り・無添加をうたった総菜や仕出し弁当なども販売していました。

公式サイトでも「手作りのおいしさ」「手作りの温かさ」「手作りの懐かしさ」を掲げ、食品衛生や安全な商品、越前の味を大切にする姿勢を示していました。

こうした地域性や手作りへのこだわりが、森茂の大きな特徴だったと考えられます。

森茂はなぜ破産した?

では、長い歴史を持つ森茂はなぜ破産に至ったのでしょうか。

報道からは、1つの原因ではなく、複数の経営上の問題が重なった状況が浮かび上がります。

特に大きな要因として報じられているのが、大豆などの原材料価格の高騰です。

豆腐や油揚げの製造では大豆をはじめとした原材料が必要です。

原材料の仕入れ価格が上昇すれば、商品の販売価格を同じ割合で引き上げない限り、利益率は低下します。

しかし森茂の場合、同業者との競争激化に加えて、取引先からの値下げ要請もあり、十分な価格転嫁を進めることが難しかったとされています。

「仕入れ価格は上がる一方、販売価格には十分反映できない」という状況になれば、商品が売れていても利益を確保することが難しくなります。

さらに、売上高そのものもピーク時から大きく減少しました。

収益力の低下によって借入金への依存度が高まり、資金繰りも厳しくなったと報じられています。

そして2025年には赤字を計上。

新たな資金調達も難しくなり、最終的に事業継続を断念したとみられています。

報道内容を整理すると、

  • 大豆など原材料価格の高騰
  • 同業者との競争激化
  • 取引先からの値下げ要請
  • 十分な価格転嫁ができなかったこと
  • 売上高の減少
  • 収益力低下による借入金への依存
  • 資金調達の困難化

といった複数の要因が重なったことが、森茂の経営を圧迫したと考えられます。

単純に「原材料価格が上がったから破産した」と捉えるのではなく、売上減少や価格競争、価格転嫁の難しさ、資金繰りなどが複合的に影響したと見る必要があります。

売上高は2億1000万円から1億1900万円へ減少

森茂の経営環境の変化を象徴するのが、売上高の推移です。

2010年には年間約2億1000万円の売上高を計上していました。

しかし、2025年の売上高は1億1900万円にとどまっています。

単純計算すると、約15年間で売上高は9100万円減少したことになります。

減少率を計算すると約43%で、2010年と比較して4割以上売上高が縮小した計算です。

もちろん、売上高の減少だけで企業の経営状態を全て判断できません。

重要なのは、売上が減少するなかで原材料価格が上昇し、さらに価格転嫁も十分に進まなかったと報じられている点です。

食品製造業では、売上高だけでなく「商品を販売してどれだけ利益を残せるか」が重要になります。

森茂は2025年に赤字を計上しており、収益力が低下するにつれて借入金への依存度が高まったとされています。

その結果、資金繰りが厳しくなり、新たな資金調達も難しくなったことが事業継続を断念する一因になったとみられます。

ピーク時には2億円を超えていた売上高が1億円台前半まで縮小したことに加え、コスト上昇という問題が重なったことが経営に大きな負担となったのでしょう。

森茂の破産から見える食品製造業の難しさ

森茂の破産は一企業の事例であり、このケースだけで食品製造業全体を語ることはできません。

一方で、今回報じられた「原材料価格の上昇」と「価格転嫁の難しさ」は、食品メーカーの経営を考えるうえで重要なポイントです。

豆腐や油揚げ、総菜などは日常的に購入される身近な食品です。

消費者にとって価格は商品を選ぶ際の重要な要素となるため、原材料価格が上昇したからといって、メーカー側が自由に販売価格を引き上げられるとは限りません。

特に競合商品が多ければ、値上げによって顧客が他の商品へ移る可能性も考慮しなければなりません。

一方、価格を据え置けば原材料費の上昇分を企業側が負担することになり、利益が圧迫されます。

さらに卸売や給食、飲食店など企業間取引が中心となる場合、取引先との価格交渉も経営を左右します。

森茂の場合も、原材料価格の高騰だけでなく、競争激化や取引先からの値下げ要請によって価格転嫁が進まず、採算が悪化したと報じられています。

地域で長年親しまれてきた商品や、独自の製法を持っていることは企業にとって大切な強みです。

しかし、そうした強みがあったとしても、原材料費や人件費などのコストを吸収できるだけの収益を確保できなければ、事業を長期間維持することは難しくなります。

森茂の事例からは、地域密着型の食品メーカーにとっても「適正な販売価格」と「利益を確保できる事業構造」を維持することの重要性が見えてきます。

よくある質問

Q1.森茂はどこの会社ですか?

株式会社森茂は、福井県越前市矢船町に本社を置き、豆腐・油揚げ・総菜類などを製造販売してきた食品会社です。

1974年に「ふじや豆腐店」として創業しました。

Q2.森茂はなぜ破産したのですか?

報道によると、大豆などの原材料価格高騰、競争激化、取引先からの値下げ要請などによって採算が悪化しました。

十分な価格転嫁が進まず、売上減少や収益力低下も重なったことで借入金への依存度が高まり、資金繰りが厳しくなったとされています。

Q3.森茂の負債はいくらですか?

負債総額は、債権者48名に対して約6700万円の見込みと報じられています。

Q4.森茂の売上高はどれくらい減少したのですか?

2010年には年間約2億1000万円の売上高を計上していましたが、2025年には1億1900万円まで減少しました。

差額は約9100万円で、単純計算では約43%の減少となります。

Q5.森茂はどんな商品を製造していたのですか?

豆腐のほか、越前地方独特の「ふかしあげ」という製法を使った油揚げやがんもどき、手作り・無添加をうたった総菜、仕出し弁当などを扱っていました。

Q6.森茂はいつ創業した会社ですか?

1974年(昭和49年)の創業です。当初は「ふじや豆腐店」として豆腐・油揚げの製造販売を始め、1982年に株式会社森茂となりました。

まとめ

福井県越前市で豆腐や油揚げ、総菜などを製造販売してきた森茂が、福井地裁から破産手続き開始決定を受けました。

負債は債権者48名に対して約6700万円の見込みです。

森茂は1974年創業の老舗で、豆腐だけでなく、越前地方独特の「ふかしあげ」で作る油揚げやがんもどき、手作り・無添加をうたった総菜、仕出し弁当などを展開してきました。

2010年には年間約2億1000万円の売上高を計上していましたが、2025年には1億1900万円まで減少しました。

さらに、大豆などの原材料価格高騰や競争激化、取引先からの値下げ要請によって十分な価格転嫁ができず、採算が悪化したとされています。

収益力の低下によって借入金への依存度が高まり、2025年には赤字を計上。

資金調達も困難になり、事業継続を断念したとみられています。

50年以上にわたり地域の食を支えてきた企業であっても、売上減少とコスト上昇、価格転嫁の難しさが同時に進めば、経営を維持することは容易ではありません。

森茂の破産は、地域に根ざした食品メーカーが事業を継続していくうえで、売上規模だけではなく、原材料費の変動に対応しながら適正な利益を確保することの重要性を改めて考えさせる事例と言えそうです。

※記事内の画像にはイメージが含まれています。

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この記事を書いた人

当サイトでは福井県内の時事、新店舗、新施設などの話題&雑談を扱っています。

筆者は富山県出身&富山県在住です。

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